あたしの証～番外編～

「ここだよ」


扉の前に立つと、ピンポンとインターホンを押す。
すぐに開けられた扉。


「はいはーい、てか、あかりちゃん、勝手に入ってきていいのに！」


そう、声がした後出て来た男に俺は目を見張った。


フリフリエプロンに似つかわしくない姿のその男。
体格はいいし、俺なんかより、余程男らしい。


「えへへ。一応ね、りなさん」


え。
りなさんって、この人？


少し動揺しながらも、あかりに続いて中に入っていく。


「貴方が夏樹ちゃんね！いらっしゃい」

「初めまして、お邪魔します」

「ふふっ」


語尾に音符がつきそうな程、声を弾ませるりなさん。


リビングへ進んでいくと、美味しそうな香りがする。
その正体は、ガラスで出来たテーブルに乗っている豪華な食事だった


「わあ、相変わらずりなさんの料理は凄い！」


あかりが感嘆の声を上げていた。
俺も声には出さなかったけど、同じ気持ち。