あたしの証~番外編~

施術台にあかりを横にしてから、俺は機械をセットする。
開始の合図をしてから、あかりに針を差し込んだ。



「なつき」

「……何」

「夢が叶って凄いね」

「まあ」

「あたし、なーんもだよ。
三年前と変わらない」


そんなあかりの言葉に、言葉が詰まる。
あかりがその後、どんな人生を送ってたかなんてわからないから。



「ねえ」

「…ん」

「………どうしてメールくれたの?」


メール?


「………いつ」

「あたしと別れた後」


メール?
別れた後に俺、メールなんてしたか?


首を傾げながら、思い返すがわからない。
集中するから黙ってと言うと渋々ながらあかりはそれを承諾した。