「………」

「後は、なつ。お前の勇気だ」

「……勇気」

「…そうだよ、あかりちゃんに好きだって伝える勇気」

「言えるわけ…」

「ないのか?
あかりちゃんはこんな真っ直ぐにお前にぶつかってきてるんだ。
答えてやれよ。
このタトゥーが彫り終われば…完璧接点なくなるかもしれねえぞ」


ドクンと俺の心臓が鳴った。


あかりとの接点。


この、今の接点はあかり自らが作ってくれたモノだ。

もしも、彫り終えたら。


あかりともう顔を合わす事はないかもしれない。


…それでいいじゃねえかって俺と。
もう少し一緒にいたいと思ってしまう俺がいて。



何も答えられずにいた。




「…明日、何か言えとかは思ってない。
だけど、彫り終えるまでには伝えておけよ。
今の気持ち」