あたしの証~番外編~

まだ、誰かに言うつもりはなかった。

言うなら、きちんとあかりと会って話してから。


俺自身、まだ昨日の出来事は夢だったんじゃないかと思っている。
だから、今朝何度もメールを読み返した。


無愛想なメールに、あかりなんだって何度も安堵した。



「きょうさん、金曜日休み取れないっすかね」

「………」

「きょうさん」

「………」

「きょうさん!!!」

「……バーカ」

「………」


きょうさんはまだ口を尖らせて、ツーンとしている。
俺が話をしなきゃ、きっと黙っているつもりだろう。


その手には乗らない。



「きょうさん。
さりなさんに言いますからね」

「…なつ、それは卑怯だ」

「じゃあ、子供じみた事しないでください」

「だって、なつが教えてくんないんだもん」

「もんって…」