あたしの証~番外編~

あかりもしほもいなくなった俺は、今日も仕事へと向かう。

ろくに飯食べてないような気がする。
だけど、お腹も空かない。

何も口になんかしたくない。


寝ていないような気もする。
だけど、寝ようと目を閉じれば。


あかりの顔が浮かぶ。


どうして、こうも俺の胸に焼き付いているのだろうか。



「なつ…ちゃんと寝てるのか?」

「え?」



仕事中、お客さんが帰った後きょうさんが俺の顔を見て言った。


「顔色よくねえぞ」

「……寝てますよ」

「あかりちゃんと何かあったのか?」

「何も」

「…嘘だな」


きょうさんはPCを触る手を止めて、机の上の片づけを始めた。


「もう終わったんですか?」

「んーー?」


一通り片付けた後、きょうさんは机に手をつきながら立ち上がると


「なつ、今日は終わりだ!この後予約もない。飲み行くぞ」

「はい?」


俺は目をまん丸にして、きょうさんを見る。