あたしの証~番外編~

変な胸騒ぎがして、俺は自宅へと走った。


自分の部屋に到着した時に、そこにあったのは散乱したしほの衣類。


それに、玄関に残されていた…夕飯の材料。



あかりは。

これを見たのだろうか。



そして、しほはどうしてこんな事をしたのだろうか。



胸が変な音を立ててうるさい。

あかりに電話をかけるが、繋がらない。
電源切ったか?


畜生!


俺は部屋を飛び出すと、走ってそこら辺を探し回った。

どこにいる?
あかりは。


どこにいるんだ?



その間も何度も何度もあかりへと電話をかけるが、繋がらない。


「……っ!」


イライラしながら、俺はなおも走り続けた。



暫く走って、電話をかけてを繰り返した後。

あかりへ電源が入ったのか、コール音が鳴った。
その音が鳴って、すぐに俺は立ち止る。



プルルル…
二度、三度鳴るその音を黙って聞く。




「…はい」

「あかり?!どこいんの?!」

「………近くの公園」

「わかった、今すぐ行くからそこいて」


あかりの様子は確かにおかしかったけど、でも会って聞けばいい。