あたしの証~番外編~

情事を終えた後、ベッドでうつぶせになりながら頬杖をして俺を見るしほ。


「…ねえ、夏樹?」

「ん?」

「しばらく泊まっていい?」

「…いいけど…どした?」

「んー何となく?夏樹と一緒にいたくて」

「そう?いいよ」

「ふふ」


しほは更に顔をくしゃっとして、嬉しそうに顔を緩めた。


それから、しほは数日俺の部屋に泊まっていた。
ご飯を作ってくれたりして、俺が仕事から帰宅すると一緒に食べる。

同棲ってこんな感じなのかな、なんて不謹慎にも思ったりして。



その数日の間に、あかりが俺の部屋に来ることなんて。

一切、考えていなかった。


頭にもなかったんだ。


【夏樹、明日はお仕事?】


仕事終わり、携帯を開くとあかりからのメールが届いていてそれに返信する。

【ああ、そうだよ】

【じゃあ、終わってからご飯でもどう?】

【いいよ】

【わかった】


しほはこの時いなかったし、帰ってきたら明日帰せばいいだろうなんて簡単に思っていた。