その翌日。

あかりが帰ってから、俺はすぐにしほへとメールをする。


【会いたい】



抱き締めさせてくれ。
最低でもいい。
もう、あかりを愛しいなんて想いたくないから。



このタトゥーみたく。

ただ、憎みたいだけなのだから。


あいつは俺の人生を狂わせたのだと。



【わかった、家に行くね♪】


しほからの返信を見て、酷く心が冷えて行く。



二人の女性を、苦しめて。
俺には誰かを愛する資格などあるのだろうか。


腰にあるタトゥーを爪を立てて、引っ掻く。
血が滲むけど、その証はそこで不気味に佇んでいた。




“魔除けって、なんかにとりつかれでもしたの?”




俺は。

とりつかれている。


君と言う呪縛に。