あたしの証~番外編~

「はい、どうぞ」



携帯とにらめっこしてると、りなさんが綺麗にラッピングされたクッキーを手渡した。



「ありがとうっ!行ってくるっ」


それを受け取ると、あたしは玄関へと向かって、部屋を飛び出していた。




りなさんは優しく見送ってくれていた。





マンションを出てから、あたしはずっと鳴り続ける着信を取った。



「もしも「あかりっ?!!」


あたしの声を遮ったなつきの声は、少し不機嫌そうだった。


「今どこ!」


「…りなさんとこ」


「わかった!今迎え行くから!」


「いい!あたし、タクシー拾って家戻るから!」


「~~~~!!わかった!俺も帰るわ!」


なつきは言い捨てるように言ってから、一方的に電話を切った。



早く、なつきに会いたい。