俺がその復讐に拘り続けた所為で。


しほだけでなく。

木下あかりも散々傷つけて。


それ以上に。

自分自身を痛めつけていたんだ。


そのことに俺は気付こうとしなかったんだ。




復讐をやめてしまったら。



それは過去の俺への裏切りになるのだから。


そう、こじつけて。

この気持ち、全てに蓋をしたんだ。



哲はいつだって、俺のこと見ててくれていたのに。


わかってくれていたのに。



復讐を終えた時。


俺は涙するのに…。