あたしの証~番外編~

「うわ、何見せてんだよ!?貴」


きょうさんは慌てている。
そんなきょうさんを見て貴さんは意地悪くけらけら笑った。



そんな二人から、俺は雑誌に視線を戻す。

それからページをめくると、見開きにどでかくきょうさんの姿があった。



それに目を見張った。




思わず、きょうさんを見て雑誌の人物かと確認する。


や、べー本物だ。


少し感動しながら俺は雑誌を見た。


そこにあったきょうさんの作品は、どれも目を奪われるような美しさがあった。



こんな作品を彫るなんて…きょうさんって、どんな人なんだろう。


見た目はだらしない普通のおっさんにしか見えない。


「…気に入ったか?」


「え?」



雑誌を食い入るように見つめる俺にきょうさんが問い掛ける。
突然のことに、俺は顔を上げた。




「俺のページずっと見てんだろ、さっきから」


「あ、ああ…はい」


「そうか、この良さがわかるのか」


「……………」


「お前ならいつでも歓迎するぞ」


「え?」




歓迎って?何?