あたしの証~番外編~

それにぎくりとする。



「…君、いくつ?」


「えー………」


俺が何も言えずにいると、後ろで哲が先に答えた。



「18ですっ」


にっこにこしながら、平然として嘘をついた。



「…ふーん。
高校生にしか見えないな」


す、鋭いんですけど。
何この人、怖い。




「まーまー、ほら、びびっちゃってんじゃん。
こいつはきょうね、彫師仲間」


ああ、この人も彫師なんだ。



「まだ、二人時間ある?」


貴さんは俺と哲の顔を交互に見ながら尋ねる。


俺は哲の顔を見る。
哲はどっちでもと、俺の顔を見返しながら言った。




「大丈夫です」


「あ、ならちょっと話そうよ」


話す?何を?

そう思ったけど、俺は何も言わず案内されるがまままた部屋の奥へ戻った。




奥には別部屋があって、その部屋にある椅子に座る。

そこに貴さんが何やら雑誌を持って来た。


それを俺と哲に差し出す。


渡された雑誌をパラパラめくると、貴さんが言った。




「そこにきょう、載ってんだよ」


………え?