【短編】手、繋いでもいいですか?











「ほらよく見ろ、俺の方が若干手大きいし」








彼はアタシの手に自分の手を重ねる。







本当だ・・・ほんの少しアタシよりも大きい。







「手汗がかいてもひいたりしないし、


さっきのは俺がただ拗ねただけだし、


愛想ついたり嫌いになったりなんてしねーから








そんなこと気にすんな」





少し照れながらそう言ってニカっと笑ってくれた。








「本当・・・?」




思わずまた涙が出た。












その言葉が その笑顔が





嬉しくて・・・。








「お、おう・・・」







何であんなに悩んでたのか馬鹿みたい思えるくらい


彼の言葉で安心した。