クレープも食べ終わったら、今度こそ寮に向かう。
あ、わたしのクレープは三分の二くらい、真希にあげた。
真希も自分で結構なボリュームのアイスが入ってるクレープを食べてたけど。
うん、別腹が大きいんだね、きっと。
イチゴと生クリームのクレープくらいは楽々みたい。
わたしのは三分の一で埋まっちゃったのに。
それで太らないんだからズルい子。
わたしの場合はそもそも食べる量が少な目だから太ってないだけだからね?
前世ではもっと食べてて、ポッチャリ体型だったし。
......言っとくけど、デブじゃないよ?
ポッチャリね?
何㎏とかは、前世のとは言え聞いちゃ駄目だから。
さて、クレープの話はおしまい。
寮までの道にはやっぱり所々にメリースが咲いてる。
秘密と秘めた想いだらけだ。
「朱里ってこういう花が好きだよね」
「うん、可愛いじゃん」
「あたしは断然花壇派だけどな」
「花壇の花も勿論綺麗だけどね、あんまり綺麗に揃いすぎてると味気ないって言うか。
物足りない? みたいな」
「ふーん?」
残念、共感は得られなかったみたいだ。
「お帰りなさい」
「ただいま、萌花さん」
「ただいまです!」
お帰りって言ってくれたのは、寮のカウンターの夕方の方の人。
朝の方の人は見送るだけだけど、夕方の萌花さんはお帰りって迎えてくれる。
「今日は寄り道?」
「クレープ食べてきたんです!」
「あら、やだわ。私ダイエット中なのに」
「あはは、ごめんなさい」
この通り、とっても親しみやすい人。
有名人。
つまり目立つ。
殆ど真希が話して、わたしは話しかけられた時だけ答える。
平穏のためだから。
適当に軽く微笑んでれば特に問題もなく話も終わって、わたしたちはそれぞれの部屋に戻るだけ。
「それじゃあ、明日ね」
「うん、バイバイ!」
二人で並んで階段を登ったところで進む方向が逆になるから真希とはお別れ。
同じ階ではあるから結構近いんだよ。
真希は209号室に入り、私も202号室に入る。
真希は『帰ってきたー』とか言いながらベッドにダイブでもしてるんでしょうけど、わたしはこの部屋には用がない。
というよりは屋敷の方に用がある。
魔法の授業のモヤモヤも晴らしたいしね。
わたしは玄関に入ったところで一歩も部屋に入らないまま転移した。
あ、わたしのクレープは三分の二くらい、真希にあげた。
真希も自分で結構なボリュームのアイスが入ってるクレープを食べてたけど。
うん、別腹が大きいんだね、きっと。
イチゴと生クリームのクレープくらいは楽々みたい。
わたしのは三分の一で埋まっちゃったのに。
それで太らないんだからズルい子。
わたしの場合はそもそも食べる量が少な目だから太ってないだけだからね?
前世ではもっと食べてて、ポッチャリ体型だったし。
......言っとくけど、デブじゃないよ?
ポッチャリね?
何㎏とかは、前世のとは言え聞いちゃ駄目だから。
さて、クレープの話はおしまい。
寮までの道にはやっぱり所々にメリースが咲いてる。
秘密と秘めた想いだらけだ。
「朱里ってこういう花が好きだよね」
「うん、可愛いじゃん」
「あたしは断然花壇派だけどな」
「花壇の花も勿論綺麗だけどね、あんまり綺麗に揃いすぎてると味気ないって言うか。
物足りない? みたいな」
「ふーん?」
残念、共感は得られなかったみたいだ。
「お帰りなさい」
「ただいま、萌花さん」
「ただいまです!」
お帰りって言ってくれたのは、寮のカウンターの夕方の方の人。
朝の方の人は見送るだけだけど、夕方の萌花さんはお帰りって迎えてくれる。
「今日は寄り道?」
「クレープ食べてきたんです!」
「あら、やだわ。私ダイエット中なのに」
「あはは、ごめんなさい」
この通り、とっても親しみやすい人。
有名人。
つまり目立つ。
殆ど真希が話して、わたしは話しかけられた時だけ答える。
平穏のためだから。
適当に軽く微笑んでれば特に問題もなく話も終わって、わたしたちはそれぞれの部屋に戻るだけ。
「それじゃあ、明日ね」
「うん、バイバイ!」
二人で並んで階段を登ったところで進む方向が逆になるから真希とはお別れ。
同じ階ではあるから結構近いんだよ。
真希は209号室に入り、私も202号室に入る。
真希は『帰ってきたー』とか言いながらベッドにダイブでもしてるんでしょうけど、わたしはこの部屋には用がない。
というよりは屋敷の方に用がある。
魔法の授業のモヤモヤも晴らしたいしね。
わたしは玄関に入ったところで一歩も部屋に入らないまま転移した。
