「最近さ、ケネスもジュリア嬢もレベルアップしていない?」
「何のレベルアップ?」
「・・・・・・少し前まではもっと可愛らしい笑顔を見せていた」

 それを聞いたジュリアはにっこりと笑った。

「そんなことを言うのなら、エリー達のところへ一人で行くからね!」
「ちょっと!」

 エリーとウィルを助けてから一ヶ月以上経過している。二人はいつも仲が良く、遊びに行く度に周囲を気にすることなく、二人は暑苦しいくらい仲の良さを見せつけられる。
 三週間前に二人の屋敷へ遊びに行ったときにエリーとジュリアは女同士で話していたことがある。

「ジュリアはギャレットのことが好きなの?」
「けほっ!」
「あらあら」

 ジュリアは飲んでいた紅茶でむせた。咳き込んでいるジュリアの背中をエリーが優しく撫でる。
 とんでもない質問をしてきたエリーを見ると、エリーは心配そうにしていた。

「どうしてギャレットが出てくるの?」
「あら、見ていたらわかるもの!」

 エリーは一体何をわかっているのだか。

「好きかどうかなんて・・・・・・」