【壁どけろよ】 篤紫が言う。 【はぁ?】 おれは唖然。壁がないフリーキックはPKとかわらないじゃないか。 【いいから。お前は前で待ってろよ。おれと圭一でそこまで運んでやっから】 篤紫の言ったことはほんとになった。 篤紫は見事にキャッチし、圭一にパス。圭一からおれへのパス。揺れるゴールネット。ゴールと同時になる、試合終了の笛。