今日一日、なぜだかすごく楽しい。


自分で思ってたより私は単純な生き物らしい。




ゆずは(また……かいてくれないかな…)



淡い期待と共に、

気持ちを込めて机の端にくだらない質問を書き直す。


だが、そのためには私の王子様の
せっかくのご返事を消さなくてはならない。




…仕方ない。





私は泣きそうになりながら、
震えた手で消しゴムを握る。






そして、また、期待をしながら書く。





“好きな色はなんですか?”