淳太サイド




「じゅ〜んちゃん!今日も可愛いね♡」

「…ありがと?」

朝の教室で、隣の席の女子に話しかけられる。


男に可愛いはどうなんだろ…


とりあえず愛想笑い。




誰も分かってない。
誰も気づいてない。




どれだけ俺が男らしくなるよう努力してるか…




薄っぺらい友達じゃなくて、信頼できる親友が欲しい。





顔じゃなくて、見た目じゃなくて!






はぁ。

まあ、無駄か。






そんなこんなで放課後。


教室の掃除だった俺は、机を運んでいた。


「…?」



誰の席か覚えてないけど、なにかのラクガキを見つけた。



(あなたはなにが好きですか?)


たまたまだった。




俺は筆箱からシャーペンを取り出し、その質問に答えた。









どうしてだか、かきたくなったのだ。


寂しかったのかな…