あたたかい場所


「関口さん。そこまでにしてやって」
やっと神田さんが止めてくれた。


関口さん?は口を尖らせながら僕から離れた。

「まぁ、とりあえず座ってよ」
関口さん、はテーブルの向かい側に座った。

神田さんが手前の椅子に座ったので、僕も隣に座る。


「初めまして~、プロデューサーの関口潤ですぅ。よろしく~」

名刺を渡されて、握手を求められたので手を握るとギュッと強く力を入れられる。


「潤ちゃん、とか呼ぶのは何でもいいわよ~」
「…じゃあ、関口さんで」


「あら。お堅い子ね」
「すいません、堅くて」

ふと横目で見ると、関口さんにタジタジな僕を見て神田さんがずっと笑っている。



まず名乗らないといけないと思い、名刺を出して名乗って挨拶をした。