「て、ことやから泊まってええ?」
「は!?」
まるで当たり前のようにけろっとした顔をする美紗。
いやいや、それはなぁ。
いくら幼馴染みとはいえ、僕は男で美紗は女なわけで。
僕は幼馴染みに手を出す気はさらさら無いけども、こういうことはちゃんとしておいた方がいいはず。
第一、美紗には彼氏がいるかもしれないんだし…
「あかんの?」
「あかんっていうか…なぁ」
「いやー!聡、そんなこと考えてんの!?えっちぃ~」
「だ、だってな、そういうのはちゃんとするべきだろ!」
「うちは全然意識してへんのにぃ~」
「だ、だから…」
美紗は慌てる僕を見てゲラゲラ楽しそうに笑う。
また、遊ばれた。
いつものことだけど、どうしてこうも美紗に会話の主導権が行くのかが不思議で仕方ない。


