すると、僕の前を歩いていたあの女性がミラクル芸能事務所へ入った。 …え? あの人は、ここに所属しているのか? もしそうだったら挨拶しないなんて失礼だったな… 誰かは分からないまま、事務所の中へ入った。 「青山くん!続きやるよー」 事務所の冷蔵庫から水を取り出していた有村さんに声をかけられる。 「はい!」 僕はすぐに先ほどまで打ち合わせをしていた部屋に入った。 社員のフロアには、あの女性の姿は無かった。 誰なんだろう? その疑問は、数時間後に消えた。