「どういうこと?」
社長も戸惑っている。
「あいつは…伏見は知ってた。
…美紗と晴輝が付き合ってること」
僕と社長は大きく目を見開いた。
伏見は…そんなことまで握っていたのか。
「もし、このことについて話さないなら二人の熱愛をスクープするって言われた。
写真もあった。いつの間に撮られたんだろうな…」
翔さんは持っていたカバンの中から写真とSDカードを取り出した。
写真は、美紗と晴輝さんの後ろ姿とか、一緒にマンションに入っていく所とか…
どれも二人が付き合っていることを証明する物。
「これが公になれば、美紗はまた叩かれる。
長岡の時は、あっちの売名行為に付き合わされただけでも…
そういう女だって、言われるのが目に見えた」
「二股、ということですよね」


