「あの…彩芽さん」 「なーにー?」 「晴輝さんの彼女って…?」 そう聞くと、彩芽さんは僕にもたれかかっていた体勢を直した。 「青山くん、知らないの?」 「…えっと」 「美紗と晴輝、付き合ってるんだよ」 なんだかこの感じ、前にもあったような… いや、そうじゃなくて。 まさかって思ったことが本当だなんてな。 目の前にいる彩芽さんは酔ってはいるけど、今は真面目な顔をしているし、冗談を言っているなんて思えない。