「もう皆知ってるよ。別に隠してなくても良かったのに。
美紗も美紗で、よく言わないで居れたよね。そういうの、ポロッと言っちゃいそうなのに」
笑っている有村さんに、僕は状況が理解できずにいると、前方に社長が歩いて来るのが見えた。
「青山くん、おはよう」
「おはようございます」
「千晴から聞いた?」
「あの…よく理解できないんですが」
「ごめんなさい」
社長はいきなり、僕に向かって手を合わせて謝罪をした。
何か謝られるようなことをされた覚えはないんだけどな。
「つい口を滑らせちゃったの。ごめんなさい」
「えっと、あの…何をですか?」
「美紗とあなたが幼馴染みっていうことよ」


