「咲歩ごめんね、手伝ってもらって……」
「いいのいいの。実里のためならなんだってやるし。」
中庭の水道があるところで咲歩と焦げがついた網をたわしでゴシゴシ洗っていた。
クラスのみんな、食べるだけ食べて片付けもせずに帰って行った。
怒りを通り越して呆れたよ……
あたししかいなくて1人で片付けているといっしょに帰ろうと誘いに来た咲歩が、こうやって手伝ってくれている。
「にしても、実里のクラス最低。片付けもせずに帰るとか考えられない。」
「あたしに全部させておもしろがっているんだと思うよ。」
「何それ。実里、何も悪いことしてないじゃん‼︎」
「多分、日向と話していることに嫉妬しているんだよ。ブスのくせになんで日向くんと仲良いの⁉︎ってね。」


