伊吹side




『昨日、バイト先の先輩に告られた』




昼休み、実里と会って第一声がこれだったから、飲んでいた水を吹いてしまった。




「はぁーーー⁉︎今すぐ辞めろ」



「それは無理」



「お前この先そのバイトで働くのか」



「うん」




即答かよ……




「てか、何でそいつのこと話さなかったんだよ」



「一昨日話そうとして、LINEしたのに断ったのはそっちでしょ‼︎」



「しゃーねーだろ。南の方が約束先だったから」



「じゃあ、日向そうやって南くんと遊んでいるんだから、あたしがバイト続けようと関係ないよね?」



「それとこれとは別」



「意味分かんない‼︎最近ろくに会ってないのにそんなこと言わないでよ‼︎」




俺を睨んだ後、教室から出て行った。