「実里ちゃん、食器下げて」
「あ、はい‼︎」
お昼が近づくにつれ、だんだん忙しくなりあっという間に今日の勤務時間が終わった。
「あれ、もう終わり？」
「はい」
更衣室に行くと、スマホを触っている松木さんがいた。
「お疲れ」
「お疲れ様です」
「そういえば、吉村さんの連絡先知らなかったよな？良かったら教えてくれない？」
えっ……
これって教えた方がいいの……？
でも、仕事上どうしても連絡取らないといけないときあるよね……
「いいですよ、LINEでいいですか？」
「うん、ありがとう。じゃあ、俺は戻るね」
「はい、お先失礼します」
「お疲れ様」
松木さんがキッチンに戻ったのを見届けて、着替えてカフェを後にした。
