「じゃあ、日曜日1時ね。」
「毎年ありがとう」
「いいよ〜、友達と作った方が楽しいしね」
毎年友達を数人呼んでバレンタインのチョコを作っている。
お母さんが料理教室をしているから、キッチンは広いし調理器具も全て揃っているし分からないことはお母さんに聞けるしで、自然とあたしの家で作るようになった。
予鈴が鳴ったから席から立ち上がり、咲歩の教室を出て自分の教室に戻った。
「あ、戻って来た。」
「ちょっと咲歩に用事があってね」
日向と話しながら、自分の席に座った。
2月に席替えをしたけど、奇跡的に日向と隣になってこうしてよく話している。
女子からの嫉妬の視線がビシビシ伝わるが、前みたいなイジメはなくなった。
まぁ、陰でまだ悪口は言われてるけど気分的には楽。