非常階段に着くと、階段に座ってうずくまっている実里がいた。
「み…さ……と………」
「あ、ごめんね。急に呼び出したりして。すぐ終わるから」
俺は本当に実里を傷つけてしまったんだな……
目が真っ赤に腫れて、涙のあとがあった。
さっきまで泣いていた証だ……
今も涙が出ないように下唇をグッと噛んでいる。
実里の真っ赤に腫れた目を見るたびに胸がズキズキする
「あのね、昨日放課後日向と雅何していたの……?」
やっぱり見ていたんだな……
拳をギュッと握りしめて
「ごめん……」
頭を下げて実里に謝った。
何も言わないから顔を上げると
「…っ……‼︎」
涙をボロボロ流して、俺を見ていた。