お会計をして、外で待っている咲歩のところに行った。




「はい、アイス。」



「ありがとう。」




袋から取り出し、アイスを一口食べた。




「ん〜、冷たくて美味しい〜。勉強の後のアイスは最高だね‼︎」



「うん、やっぱ夏はアイスだよね〜。」




シャリッと音を立ててアイスを食べていると、咲歩が道路の方を指差して




「ねぇ、あれ松川雅じゃない?」



「え、どこ?」




咲歩が指差した方を辿ると、男子校生と腕を組んで歩いている雅がいた。




「腕を組んで歩いている男子、かなりガラ悪そうだよね。」



「あの制服…確かS高校だったはず。」




S高校と言えば、ガラが悪い人が多いことで有名。


S高校の生徒と絡むなと口が酸っぱくなるほど親や教師に言われている。



そんな人と何故雅がいっしょに歩いているの……?


それも、腕を組んで……




「ねぇ、実里。やっぱりあんな子と仲良くしたらダメだよ。」



「うん……」




咲歩の言っていること、分かってる……



でも、目の前の光景を信じられない……




いや、信じたくない……