実里side




夏休みも終わり、始業式も終わった放課後。



このクソ暑い中、必死に宿題しているあたしとあたしを監視している咲歩。




「コラッ、ボーッとしない。」



「はい……」




丸めたファイルをあたしの頭にポカッと叩いた咲歩。



なぜこの状況かと言うと、祭り以来日向のことで頭いっぱいで気がついたら夏休みが終わっていた。



そんな状況で宿題も終わっているはずもなく、担任に宿題が終わるまで帰るなと言われた。



たまたまその話を聞いていた咲歩があたしを監視すると言い出し、現在に至る。




「特待生が宿題忘れるとはねぇ〜」



「特待生でこの学園に入るのが条件だったから、必死に勉強しただけでいつもはこんな感じだよ。」



「でも、テストはちゃんと点取るよね?」



「咲歩の方が賢いじゃん。」



「まぁね。」




否定しないのかい……