そして、なにより。 鹿羽夜魅。 いつも貼り付けたような微笑みを浮かべる彼女が、大きな目を三日月のように細めて、至極楽しそうに笑ったのだ。それは、今までに見たことのない造形だった。 思わず、息を呑む。 ああ、彼女は本当に……在り来たりな言葉だが、美しいんだと思った。 艶やかな唇が、綺麗な弧を描く。 「仕事だよ」 彼女は目尻を僅かにゆるませ、俺を見据えて、一言。 「とびきり楽しいパズルの時間だ」