「あ、頑張ってね」 軽く手を降ると、走りかけていた彼は足をとめてこちらを振り返り、 満面の笑みを浮かべながら手を振り替えしてくれた。 朝から爽やかだなあ。 「はぁ…」 中西くんの背中を見送ると軽くため息をつく。 そういえば、大地同じクラスだし。 まぁ、そんな話す必要もないし、関わりもないか。 ………うるさい。 「お前、やれよー」 「うわっ、きったねー!」 ……うるさい。 「ぎゃはははっ」 バンッ!