ムクッと起き上がってベランダに出る。


あたしの隣の部屋が佐伯くんの部屋だ。



少し、冷たい風が頬を撫でる。

……6月とはいえ、夜は冷えるな。寒いぞ。


ベランダに出る窓の縁に腰かけて、空を見上げる。


って、コンタクト外してるからぼやけてる月しか見えないしっ。



星を見るのを諦めて、何気に横に目をやると、佐伯くんがたっていた。



…佐伯くん?