「なあ、志織。お前、お母さん欲しいな~とか思わないか?」 「はぁ?」 夕食中。あたしの作ったハンバーグを食べながら突然そんな質問を投げ掛けてきたお父さん。 「…父さんと母さんが離婚したのが志織が小学生のときだろう? それから、ずっと2人でこうしてきたが……、 兄弟もいないし、志織には寂しい思いをさせてきたと思っているんだ」 急に何を言い出すんだ。この親父は。 でも、まぁ… 「……欲しいよ」