脱☆年下系男子






「うーん……気に入ったから?」


「……は?」




 何その理由。



 絶対からかってると思ったあたしは、断ろうとする。



「あのね、それって好きじゃないじゃん。絶対む……」


「別に、恋は人それぞれじゃん。ってかさ、ルリちゃんだって、守のどこが好きなの?」



 けれどあたしの断りの前に、渉くんは問い詰めながらあたしに近づいてくる。


 あたしは戸惑いながら、後ろに下がって行く。


「どこがって……そんなの」


「なに?どこなわけ?答えてよ、早く」


「は、早くって……」



 だんだん後ろに下がって行くと、なんと


「バタンッ」

 後ろでドアが閉まってしまった。


「え」



 それでも近づいてくる渉くん。


 あたしはもう、後ろに下がれない。



 ヤバい、このままじゃキス出来ちゃう……!



 焦ったあたしは、



「賢くて優しくて大人っぽくて、完璧な所!」