脱☆年下系男子






 でも、それでも居心地が良かったのは、渉くんの奥底にある〝優しさ〟に触れていたから。




 そうか、やっと分かったよ。あたしが渉くんの隣に居たかった理由。


 あそこが、あたしの居場所だったからだ。





 なんでいつも、大事なことは後から気づいてしまうのかな?



 大切な人、守りたい場所。


 本当に大事にしないといけないものに気付くのは、いつも失くした時で。



 そして、後悔してしまう。


 どうしたら、失くさないで済むのか……。






 分からないな。

 あたしには、難しすぎて。





「先輩、送ってもらって良かったんですか?」


「え?当たり前だよ、そんなこと。それに……渉だってしてたみたいだから」




 守先輩はそう言うと、あたしに笑って見せた。



 守先輩って、何故か渉くんと張り合ってる気がする……

 って、当たり前か。



 あたしのこと、好きって言ってたし。



 つまりは……もしも渉くんが本気なら、守先輩と渉くんは兄弟であり、ライバルでもあるのか。


 なんか、すごいなぁ……。