脱☆年下系男子






 って、こういうこと言うから渉くんに嫌われちゃったんだよなぁ……



「あ、畑、渉のこと考えてるでしょ」


「え?」



 守先輩は少し歩き始めていたが、振り返って言った。


 なんで分かったんだろう……



 口に出てた、とか?


 いや、そんな気はしないけど……




「なんで分かったんですか?」


「俺の前で他の男のこと考えるなんて、酷いな。」



 冗談のように笑って言った守先輩だったけど、なんで分かったのかは、教えてくれなかった。



 きれいにシカトされた……


 これは、話に触れんな的な?


 それなら、黙っておこうかな?




「す、すいません……」


「いや、謝らないでよ」



 「じゃあ行こうか」と言った守先輩に、あたしは小走りでついて行った。



「お腹空いてる?」


「うーん、微妙かな……」