脱☆年下系男子






「あー、ヤバいヤバい」



 化粧をめちゃくちゃ早く仕上げた。


 そして、髪型も整えた。





「……よし、行くか!」



 髪型が乱れると嫌だから、少し急ぎ目に歩いて校門へと向かう。





「……あ、先輩発見」



 守先輩は下駄箱を出た所にいて、ほんの少し安心した。



「せんぱーいっ」


「あ、畑じゃん」




 急いでローファーに履き替えて、守先輩の元へと駆け寄った。



 守先輩は、あたしに気付いて微笑んだ。



「はぁ……セーフですかね?」



 歩いているといっても、急いでたので地味に疲れていた。


 少し息を乱しながら言う。



「うん、全然」



 あぁ、やっぱり大人っぽい?



 ……いやいや、それは外面かもしれないじゃん。

 あ、でも……信じてみたいかも。


 違う、違うよ。


 きっと、ずっと子供の相手をしてたから……