「あー、ヤバいヤバい」
化粧をめちゃくちゃ早く仕上げた。
そして、髪型も整えた。
「……よし、行くか!」
髪型が乱れると嫌だから、少し急ぎ目に歩いて校門へと向かう。
「……あ、先輩発見」
守先輩は下駄箱を出た所にいて、ほんの少し安心した。
「せんぱーいっ」
「あ、畑じゃん」
急いでローファーに履き替えて、守先輩の元へと駆け寄った。
守先輩は、あたしに気付いて微笑んだ。
「はぁ……セーフですかね?」
歩いているといっても、急いでたので地味に疲れていた。
少し息を乱しながら言う。
「うん、全然」
あぁ、やっぱり大人っぽい?
……いやいや、それは外面かもしれないじゃん。
あ、でも……信じてみたいかも。
違う、違うよ。
きっと、ずっと子供の相手をしてたから……


