脱☆年下系男子





 あいつ……畑は気づいちゃいないけど、絶対渉が好きなんだよな。




 でも……、

『畑は、渉が本当に好きなんだね』


 そうさっき言ってたのに、あいつには聞こえて無かったみたいだった。




 今日、畑が泣いてるのに困らすようなことをしたのは、悪かったと思ってるよ。


 告白なんてして。

 でも、泣いてる姿を見て、どうしても黙っておけなかったんだ。




 ま、俺に、付け入る隙はなさそうだな。
 

 ……両想い、なんだから。



 ただ、まだ畑は自分の気持ちに気付いていない。


 それって……俺に気持ちが動くこともあるってことだろ?



 なら、頑張って畑を手に入れてみせる。




 渉には……負けないから。




「おい、守!」


「あぁ?ノックぐらいしろよ、着替えてるんだから。」



 いきなりドアが開いて、渉が入ってきた。



「ルリちゃんは俺のモノだから。守に付け入る隙間はねぇよ!」


「……いきなりなんだよ」