脱☆年下系男子





「だ、誰に?」


「決まってんじゃん、畑にだよ」


「この前フッたじゃんか」


「その後、好きになって」


「マジかよー……」


「ま、フラれたけど」


 あ、こいつムカつく。



「何ほっとしてんだよ」


 俺がフラれたって言ったら、安心しやがって。



「べ、別にー」


「ま、お前がそんなんだったら、俺が畑を手に入れるのも時間の問題だな」



 そう言うと、渉はすごい嫌そうな顔をした。



 ま、余裕のある奴は違うよな。




「……守なんかにはルリちゃんはあげないから」


「じゃあ、畑を泣かすなよ。何があっても大事にしたら?お前の対応によっちゃあ、俺がもらう」


「……絶対嫌だ」




 そこまで好きなら、今すぐにでも会いに行けバカ野郎。



 俺は二階の自分の部屋へと向かった。