「ルリちゃん、分かんないなら教えてあげる」
渉くんの顔は真剣で。
今のあたしじゃもう、平然は気取れない。
「……い、いいっ」
「嫌。僕も男」
「が、ガキの癖にっ」
余裕なんてなくて、あたしは強がってしまった。
「………キかよ」
「え?」
小さくて、よく聞こえなかったんだけど。
ただ分かるのは、すごい不穏な空気。
あたしのせいで、渉くんが怒ってること。
「なに、もう一回……」
「俺は、いつまでもガキかよ!」
「え……」
「そりゃあ、ルリちゃんにとったら子供だけど。でも、これでもちゃんと恋してるよ。俺なりに、ルリちゃんを愛してる」
「っ……」
「けど、ルリちゃんは年下ってことだけで俺のことを見てくれてないじゃん。俺、本気なのに。」
「ちがっ」
「違くない。ルリちゃんはそうなんだよ。……もういい。もう、ルリちゃんなんて嫌いだ」


