あ、
「今、俺になったー!」
「……ルリちゃんが言ったからだからね」
「そういうツンデレはいらん」
少しからかっただけで真っ赤。
あー、面白い。
「……ちっ」
「あーーー!舌打ちしたなー!?」
「うるさい、うるさいーーー!」
「ちょ、声大きい」
あたしは、渉くんの口を手で塞いで周りを見る。
でも、周りに人の気配はなかった。
ほっとしたような……
「……ルリちゃん、俺をからかったらどうなるか……分かってる?」
「……分かんない」
分かりたくない、そんなこと!
あたしは歩いてる足を止めることなく前へと進む……と。
ガシッて腕を掴まれた。
「な、なによ」


