何処となく、顔が守先輩に似てる……
「も、もしかして?」
「あ、気づいた?僕、ルリちゃんが好きだった守の弟でーす」
渉くん、だったかな?は、ウインクして笑った。
ま、守先輩の弟!?
この、男の子が!?
ってか、〝ルリちゃんが好きだった〟は余計なんだけど!
「な、なんでここに来たの?」
「あー、守が言ってたから。同じ委員会の2年に告られたって。でね、誰かを聞いてやってきたわけですよ。」
渉くんはそう言って笑った。
でも、顔はまだ似てるけど、性格は全然違う。
このムカつくガキに対して、守先輩は賢くて本当に大人だった。
……そこが、大好きだった。
……なんて思い出話に浸ってる場合じゃない!
「で、用件は?」
あたしはドアに寄りかかりながら聞いた。
「うーん……慰めに来てやった」


