脱☆年下系男子





 奥ねぇ……



 見ると、そこにはピンク色のビル。


 ビル……大きい看板のおかげでお店の名前が見えた。





 ほ、てる……ロミオとジュリエ、ット……?



 ………ほ、ホテル!?


 それは、看板からも分かるけれど〝ラブホテル〟。




 あ、それにあそこら辺は確か……

 街でも有名な、ラブホ街。




 ……つまり。



「い、いいい」


「ね、ダメ?」




 そんな可愛くお願いしても、意味ない。



 ってか、絶対あたしの反応を楽しんでるよね……?


 目が光ってるんですけど……!




「いっ……行かないからーー!!」



 あたしはそう叫んで、家に全力疾走していった。