「ルリ、ちゃん……」
「聞いたの……悠夢から。しょ、うくん、何も悪く…なかったのにっ……」
唇を噛み締めた。
声が震えていて、情けない。
けれど、渉くんにあたしの気持ちが伝わるなら、それでいい。
きっと今、あたしを変な目で見ながら学校を出て行く人が沢山いるんだろう。
「なにあれ?え、彼氏に捨ててほしくないってかー?(笑)」
ほら。
今のあたしを笑う人がいる。
いいよ。
それでいい。
「……ルリちゃん、頭、上げて……」
「…………」
あたしは頭を上げた。
渉くんの顔を見ると、今にも泣き出しそうな顔をしながら笑っていた。
「しょう、くん……」
「……驚いた。ルリちゃん、こんなことしそうにないのに……」
「……だって、あたし……っ」
あたしが俯こうとするのを、渉くんが止めた。
あたしの涙を、手で拭って。


