脱☆年下系男子







「悠夢、あのね……聞かせてくれないかな?全部」


 あのキスのことをあたしは聞く。

 かなり遠回しなのかもしれないけど、悠夢には通じてるはずだ。



「うん……」


 悠夢をチラッと見ると、悠夢は雑巾を握りしめ、その雑巾を見ていた。


 あたしは再び雑巾に視線を移す。



「まずね、滝野くんは悪くないの。それだけ言っておく」


「……うん」



 静かな部屋に、やけに響く悠夢の声。




「あの……ね、あたし、ずっと滝野くんが……」


 悠夢は言葉に詰まる。


 あたしは次言う言葉をなんとなく察した。


 だから、「大丈夫だよ」と言うように、悠夢の肩に手を置いた。



 悠夢は、ありがとうと言うと、決意したように、話し出した。



「ずっと、好き……だった」


 あたしは泣きそうになる。



 姉と好きな人が付き合いだしたと知った時。

 初デートの服を一緒に選ぶ時。

 そして、偶然デート中に会った時。


 悠夢はどんな気持ちだったんだろうか。