その顔は、あたしにSOSを出していた。
「と、とりあえず拭く!」
「でも、拭いたらダメっていうじゃんか」
「あ、そっか……てか、なんで落とすの!?なんで蓋してないのよー!」
「だって、お姉ちゃんがいきなり入ってきたから……!」
あたし達はしばらく黙って、見つめ合った。
「ふはっ」
「はははっ」
なんだか可笑しくなって、二人して笑い出した。
「ノックくらいしてよー!」
「だって焦ってたんだもん!」
久しぶりの和やかな雰囲気に、泣きそうになった。
けど、
「てか、マニキュア!」
あたし達を無視して、中の液を出し続けるマニキュアの瓶を指して叫ぶ。
「ああ!」
悠夢は急いでマニキュアの瓶を掴んで机に置いた。
そして、顔を再び青ざめさせて、
「ど、どうしよう……」
と、言った。
「……雑巾持ってくる」


