脱☆年下系男子







 当たってる。


 三尾先輩の言ってるとおり。



 本当は、みんなの前で大泣きしたい。

 隠したくなんてない。


 ただ、勇気がない。

 強がる自分を捨てられないんだ。




「泣きたいときに泣けるのは、今だけかもしれないよ?大人……俺も分かんねぇけど、きっと大人になればなるほど、辛くても平気って笑わなきゃダメになっていくんだよ。そうじゃないとやっていけないのかも。独りで泣く夜ばっか明かすのかもしれない。嘘で固めた言葉しか出さなくなるのかもしれない。今しか出来ないこと、なのかもしれない。」



「……っ」



「いいんだよ、俺らは子供だから。大声で泣き叫んでやれ!俺はさ……そっちの方がカッコいいと思う。大人だと思うよ」




 あたしはまた、守先輩と三尾先輩のほうを向いた。



 きっとその顔は、涙でグシャグシャの顔なんだろう。

 醜いんだろう。



 でも、なんだか清々しかった。


 こうやって失敗を何度も重ねて、〝本当の大人〟になればいい。

 そう思えた。



 泣き叫ぶあたしを、三尾先輩はギュッと強く、だけれど優しく抱きしめてくれた。


 汗臭い三尾先輩の制服。