当たってる。
三尾先輩の言ってるとおり。
本当は、みんなの前で大泣きしたい。
隠したくなんてない。
ただ、勇気がない。
強がる自分を捨てられないんだ。
「泣きたいときに泣けるのは、今だけかもしれないよ?大人……俺も分かんねぇけど、きっと大人になればなるほど、辛くても平気って笑わなきゃダメになっていくんだよ。そうじゃないとやっていけないのかも。独りで泣く夜ばっか明かすのかもしれない。嘘で固めた言葉しか出さなくなるのかもしれない。今しか出来ないこと、なのかもしれない。」
「……っ」
「いいんだよ、俺らは子供だから。大声で泣き叫んでやれ!俺はさ……そっちの方がカッコいいと思う。大人だと思うよ」
あたしはまた、守先輩と三尾先輩のほうを向いた。
きっとその顔は、涙でグシャグシャの顔なんだろう。
醜いんだろう。
でも、なんだか清々しかった。
こうやって失敗を何度も重ねて、〝本当の大人〟になればいい。
そう思えた。
泣き叫ぶあたしを、三尾先輩はギュッと強く、だけれど優しく抱きしめてくれた。
汗臭い三尾先輩の制服。


