そう言ってあたしの腕を離すと、さっきのあたしみたいに、へなへなと座り込んでしまった。
「え、先輩?」
「おい、守!男気ねぇな、ったくよ」
三尾先輩が、守先輩を無理矢理立たせる。
「だってよ、本当、心配で……」
こういう時、自分が辛い時、〝本当〟が分かる。
本当に心配してくれてること。
本当に大事なもの。
本当の友達。
自分の環境が恵まれてるんだって分かる。
こんなに心配してくれてる先輩がいる。
守先輩も三尾先輩も汗だくで、ずっと探してくれてたんだろうなって思った。
和葉だって、きっとあたしを心配してるんだろうな。
あたしの携帯は、さっきからずっと鳴っている。
きっと、和葉が何通ものメールを送ってくれてるんだろう。
あたしは、また泣きそうになる。
今度は、嬉し涙だ。
「あ、りがとうございます……」


